オープンハウス・ディベロップメントで一戸建てを建築する際の電気関係(照明・コンセント・スイッチ)の打ち合わせ内容を紹介します。前半(配置のおおよその決定まで)記事です。後半(スイッチの詳細検討とオプション費用について)は次の記事です。
電気関係(照明・コンセント・スイッチ)の決め方(オープンハウス)前半
設計打ち合わせの後半で電気関係を決定するまでの流れと注意点・ヒントを紹介します。
決定までの流れ
打ち合わせの回数と各回の中の時間配分(電気以外の検討事項による)はケースバイケースですが、私の場合は最初の説明の回を含めて計3回・3週間で決定に至りました。
最初の説明の回と2回の打ち合わせで決定

持ち帰り検討でどこまで詳細に検討するかにより次の打ち合わせの時間のかかり方と決定の主導権を建築主がもつか設計士がもつかが変わってくると思います。私は詳細に考えたため主導権をもって、こちらの考え方に難がないかを設計士さんにレビューして頂くスタイルの打ち合わせになりました。
以下の検討手順はその前提で記載しており、設計士さんにお任せのスタイルの場合は違ったものになると思いますのでご了承ください。
検討手順の詳細
流れの中の各タイミングで検討した観点とヒントを順にまとめます。
最初の説明で提示される標準個数を把握する
詳細打ち合わせの1回目で、照明・スイッチ・コンセントの位置と個数について、電気図にマーカーで印を付けながら初期配置の説明を受けます。
初期配置された照明・コンセントの数が標準となり、追加個数カウントのベースになります。
- 電気図に色が塗られたライトの個数がベースとなり、追加の個数に対するオプション費用がカウントされます。
- 標準カタログを見ると部屋によっては標準個数が”間取りによる”となっていますのでそれが具体的に何個なのかが提示されます。
初期配置は使い勝手について練られたものではありません。
- 初期の電気図は、各部屋の広さを考慮して配置されたもので、空間の用途や、隣接する空間との関係を考慮して最適化されたものではありません(生活者の目線では過不足があるものです)
- 標準で規定の数をざっくり配置したものであって、照明・スイッチの位置は梁や壁内の構造によって受ける制約を考慮したものではありません。(調整が入ります)
初期配置の説明の途中、キッチン上にダウンライトが設定されていましたが吊り戸棚にする場合は追加費用なしで他に移動できるという説明がありました。
また、ここにも付けてはどうかという提案で配置されていた照明にはマーカーが付けられませんでした。(標準外のため採用すると追加費用となることが分かります)


図の見方が分からない場合は聞きましょう
- 持ち帰り検討する必要がありますので、図面を理解できるようにしましょう。
簡単な説明(参考)
- スイッチの種類
片切スイッチ・3路/4路スイッチがあり、それぞれパイロット付きと無しがあります。パイロット付きは、照明のある部屋のドアの外や離れた場所にスイッチがある場合にオンオフの状態をスイッチ上のランプで識別するためのもので、換気扇のスイッチにも使われます。
| 片切スイッチ | 照明に対して操作するスイッチが1ヶ所のもの |
| 3路スイッチ/4路スイッチ | 廊下の両端など、操作するスイッチが2ヶ所あるものが3路スイッチ(2個のスイッチで1セット)、スイッチが3ヶ所あれば4路スイッチです。 |
- 特殊な凡例
電気図にライト・コンセント・スイッチの種類を識別するための凡例があり識別可能になっていますが、「MB(マルチメディアボックス)」について補足します。
MBは、アンテナ線やLAN・空配管の配線を集約するための機器で、ソースからMBに主線を引き込み、各部屋にはMBを中心に配線されます。

持ち帰り検討(1回目)でイメージをもちましょう
いくつかの観点で初期の電気図を確認し、暮らしをイメージしながら変更したい箇所を挙げていきます。
代表的な観点を以下に挙げますが、利便性/見た目/予算など何を優先するかにより正解がないものなので、他の方の記事や後悔したことを参考にしつつ、ポリシーをもって検討してください。
- 変更後の具体的な内容(図面の修正)まで出来なくても、利用シーンを想定してこういう不便がある/懸念があるということをイメージすることが大事です。これを伝えられれば設計士さんにそれをケアした提案をしてもらえます。
- 逆に、図面を変更して渡すだけで意図が伝えられなければ、変更したことによる予期せぬ不都合/デメリットを設計さんと議論できない可能性があります。(設計士さんはプロなのでそのような箇所は拾って確認してもらえるとは思いますが)
照明の種類の希望があるか
標準では、居室・リビング・ダイニングをシーリングライト、キッチン・玄関・廊下・ホール・ポーチ・ガレージ・脱衣室・トイレ・ロフトをダウンライト、階段がブラケット(四角い照明)になっています。(玄関も間取りによりブラケットの場合あり)
間接照明(壁・天井を照らすコーブ照明・バーチカル照明)やスポットライトの希望がある場合、どんなイメージにしたいかを伝える必要があります。
また、オープンハウスではスポットライトの調光機能付きは扱っていません。間接照明・ダウンライトには調光機能付きの扱いがあります。
我が家の場合、ロフトの天井高を少しでも確保するために標準のダウンライトをブラケットに変更しました。
照明の位置と数を確認する
初期配置図では、部屋や有効空間の四隅を基準とする中心に照明が配置されているパターンが多かったです。室内の家具の位置(主に背の高いもの)や、室内に飛び出す壁(とその影)を考慮すると位置を調整した方がよいものがあるので、それを確認します。ただし、梁の位置の制約を受けるため設計士との打ち合わせで希望通りの位置に動かせるわけではありません。
数については、明るさの計算は一般には難しいため想像になりますが、足りない(暗い)懸念のある場所がないかを確認し、打ち合わせ時に伝えます。
スイッチの数は動線を想定して
片切りスイッチか3路スイッチが良いかの観点です。対象の部屋に複数の出入り口がある場合にそれぞれの出入り口に3路(または4路以上)スイッチを付けるのが基本的な考え方です。階段は必ずこれに該当しますので標準で3路スイッチになっています。廊下・玄関ホール・ガレージや各部屋の出入り口を確認しましょう。
また、付けるシーン(帰宅時・夜間のトイレ・家族と生活時間が異なる場合の点灯時など)、消すシーン(就寝・外出・人がいる空間を残して他の空間を消す場合等)を想定してスイッチの数が足りるかイメージしましょう。(照明が消えている部屋を横切って反対の壁まで行かないとその部屋のスイッチにたどり着かない、といったことがないように)
スイッチの位置は動線だけでなくドアの取手からの距離も考慮して
スイッチは行き先の部屋(空間)に移動する際の動線上に配置しなければなりません。そうしないと行きたい方向に向かう動線から一旦外れてスイッチを操作し、元の動線に復帰しながら行き先の部屋(空間)に移動することになりストレスとなります。
次に、照明・機器がある部屋にドアがあり、ドアの近辺にスイッチを配置するケースが多くありますが、ドアを閉めた状態の取手の位置とスイッチが近いと便利なことが多いです。付けて開ける(または開けて付ける)、閉めて消す(または消して閉める)という一連の動作が片手でスムーズに行えます。
開き戸の開く側と反対側(蝶番側)にスイッチを配置しないように気をつけましょう。
また、ドアがない場合でも空間の境界近くの壁(かつ、大きく回り込まなくても良いように通路側の位置)にスイッチがあると便利です。
スイッチの種類の確認(パイロット付きが必要なケース)
主に、パイロット付きにするかどうかの確認です。一般的に、照明のある部屋のドアの外や対象の空間と離れた場所にスイッチを配置する場合、および、目視でオンオフがわからない機器(換気扇等)にパイロット付きを使用します。標準では玄関内から操作するポーチ・ガレージおよび換気扇がパイロット付きになっています。操作対象の照明・機器のオンオフが目視確認できない位置にスイッチを配置していないか、確認しましょう。

また、オープンハウスではオプションとしてスイッチのグレードアップが可能で、パネルの角が丸くないスタイリッシュなものや、物理的なカチッという操作ではなくプッシュボタンタイプのもの等があります。
人感センサー、調光スイッチ、留守番タイマー付き、とったらリモコンなどのオプションもあります。
コンセントの種類はいろいろ
2口・3口・4口のコンセントをはじめ、アース付き、TV端子付き・空配管付きのコンセントがあります。リビングにTV端子・空配管付きが、各居室にTV端子付きが標準で付いており、エアコン・電子レンジ・キッチン収納・洗濯機・洗面台の専用コンセント、および、屋外用防水コンセント1つがそれぞれ標準で付いています。
また、次のようなものもオプションで追加できます。
- LAN端子
- USB端子(タイプB)付きコンセント
- 壁付けテレビ用のHDMIケーブル口が付いたコンセント
コンセントの数は多めに、家電の位置を想定して
2口コンセントがリビングに3つと各居室に2つずつ、ダイニング・キッチン・各階ホールに1つずつ、が標準の数です。(リビングと居室はうち1つが上述のメディア端子一体型です)
使用予定の電気製品を配置して不足している壁面にコンセントを追加しましょう。後で追加するのは難しく、他のオプションより相対的に安価(2口が¥6,600、3口が¥7,700)のため、足りなくならないようにしましょう。
この観点については、他の方の記事や経験談が多数あるトピックなのでそちらを参照ください。
私はこれらを意識して追加しました。(一部は初期図面からの移動で対応)
- テレビ周りの家電製品(6台位あり現在タコ足。追加してもまた不足しそうですが)
- ダイニングテーブル近く(調理家電やスマホ充電用)
- カップボードのカウンター上、キッチン作業スペース上(同上)
- 据付デスク上(デスクライトを想定)
- 季節もの家電(扇風機・ヒーター)を脱衣・洗面周りで使用すること
- バッテリー充電(自転車、スマホ)
- ワークスペース(PC・モニタ関連)用のコンセントを、子どもの成長に合わせて部屋の用途が変わることも想定してあらかじめデスクの位置を決めてそこに配置
- 家具配置が未定だったり将来の変更(模様替え)が想定されるリビングは多めに配置(4隅に付けました)
コンセントの位置と高さは家具の位置とセットで考える
こちらも一般的に、タンスやベッドなどを置く壁面のコンセントは使えなくなってしまうため家具の位置を考慮することが必要です。位置が予定/予測できない場合は、可能性のある場所に追加での対応となるかと思います。ベッドについては高さを上げることでの対応も可能です。
位置だけでなく高さについても確認が必要です。オープンハウスではコンセントパネルの中心が床から25cmの高さが標準です。
机やカウンターの上での使用を想定したコンセントについて高さの指定を忘れないようにしましょう。
打ち合わせで床から何cmにするか設計士さんと読み合わせすることをお勧めします。
位置の高いコンセントが使われず、家具など何も置かれていない状態は美観上マイナスになりますので気をつけましょう。
設計打ち合わせ(1回目)で設計士さんのアドバイスをもらう
設計打ち合わせ(1回目)では、持ち帰り検討した内容、および、最初の説明時に設計士さんに伝えた変更点があればその反映図面をたたき台に、照明・コンセント・スイッチの種類・数・位置をすり合わせていきます。
照明器具の種類の変更(照らし方のイメージの伝達)、照明数の過不足確認、生活動線とスイッチの位置関係の確認、家具・家電の位置とコンセントの用途を意識した位置・高さの確認を行います。
我が家の場合に議論したポイントを列挙します。照明器具の具体的な商品イメージの確認や想定商品がある場合は、オープンハウスではパナソニックの製品カタログから選定になります。
間接照明の照らし方のイメージ・照明数・系統の分け方が妥当か
勾配天井の高い部分にダウンライトを付けたくなかったので、間接照明としてスポットライトとコーブ照明(天井を照らす棒状のLED)を使用することを事前検討していたため、その内容を共有し、取り付け位置や照明の数についてアドバイスをもらい、設計士さんの言う通りにしました。
想定よりも照明の数が少なくても足りるということでしたが、不安が残ったためダクトレールを壁に付けて照度の不足時にスポットライトを追加できるようにしました。
間接照明のスイッチ系統は、普段使い用の必ずつけるものと、それ以外のムード調整用の照明に分けて、普段使い用のスイッチを部屋の入り口側(DKのD入り口側)に、それ以外のスイッチをリビングの中心に近い側に分けることにしました。
梁の位置と照明の関係を確認する
天井の梁の真下には照明を配置できないため、空間として理想的な照明の位置が梁の直下の場合は少しずらす必要があります。そのずらし方を図面で確認しました。
また、勾配天井にした場合、火打ち梁・通常の梁が露出するケースが多いですが、梁に照明器具を設置する場合の設置面と照らす方向について確認しました。照明器具の付いた梁自体の見栄えにこだわる方は機能性と併せて検討する必要があります。
通常の天井高さ付近の壁に間接照明を設置するため、それらと梁の位置関係の確認を行いました。
コンセントの高さを確認する
机やカウンターの上にコンセントを配置したい箇所について、机やカウンターの高さと、さらにその上に物を置いた場合にコンセントが隠れて良い悪いかも含めてコンセントの高さを検討し決定しました。
後半に続く
次の記事(スイッチの詳細検討とオプション費用について)に続きます。


