電気関係(照明・コンセント・スイッチ)の決め方(オープンハウス)後半 オプション費用について

電気図面 家を建てる

前半の記事では、オープンハウス・ディベロップメントで一戸建てを建築する際の電気関係(照明・コンセント・スイッチ)の打ち合わせ内容のうち、配置のおおよその決定までの流れを紹介しました。

後半は、スイッチ並びの詳細検討とオプション費用の考え方と2022年下期向けの価格を参考に紹介します。勾配天井に建築化照明を入れたのでその事例紹介も。

検討手順の詳細(つづき)

後半「持ち帰り検討(2回目)」と「設計打ち合わせ(2回目)」で検討した観点とヒントを順にまとめます。

電気関係の決定までの流れ

持ち帰り検討(2回目)では頭の中で暮らしてみる

1回目の打ち合わせで、電気関係の配置がおおむね決まります。照明の種類や数を大幅に変更した場合、系統やスイッチの配置について引き続き持ち帰り検討します。

配置を決定したものについて問題がないか確認するために、頭の中の新居で暮らしてみて動線をシミュレーションします。

スイッチパネルの高さと並び順について

スイッチの高さと、1ヶ所に複数のスイッチが集まっている箇所の並び順について。

オープンハウスの標準ではスイッチや壁リモコンの高さは次の通りです。

  • スイッチ: 床から120cm
  • 壁リコモン: 床から140cm (給湯器、インターホン、床暖房など)

何も指定しなければ、複数の機器リモコン/スイッチを1箇所に集めた場合、この高さで横に並びます。順序もお任せになります。

1ヶ所に複数のスイッチが集まっている箇所のスイッチパネルの並び(系統の割り当て・パネルが複数の場合の相対位置)については希望がなければ施行会社にお任せとなります。(どのタイミングで確認できるかは不明)

  • 希望があれば検討して設計士さんに伝え、電気図に入れてもらいます。
  • なお、オープンハウスではネーム*入りのパネルの取り扱いはありません。
    (*どのスイッチがどの部屋の照明かのラベル)

スイッチパネルの検討観点

私は、スイッチパネルの並びも自分で決めたかったのでお任せではなく2回目の持ち帰りのタイミングで次の観点で検討し、設計士さんに連携しました。利便性と分かりやすさを重視しました。それぞれの観点のどれを優先するかは個別になるため詳細は割愛します。
どの配置になったとしても住んでみて慣れるので問題ないという向きもあると思います。

スイッチパネルの位置
スイッチパネルの位置を指定(電気図内の壁立面図)
スイッチの並び
スイッチの並びの指定
操作対象の部屋との位置関係と同じスイッチ配置にする

例えば階段と玄関が隣り合わせで、境界に両方のスイッチがある場合、階段で上に行くので階段のスイッチを上にしてスイッチの並びを空間の物理的な位置関係に合わせると直感的に操作できます。
同様に、スイッチの壁に向かって正面の部屋のスイッチを上に、背後の部屋のスイッチを下に配置といった具合です。

使用頻度が高いスイッチを上にする

手探りで(スイッチを見ずに)押す場合に一番上のスイッチが押しやすいと思われるので、オンオフの頻度が高い部屋のスイッチを上に、あまり付けない照明のスイッチを下にします。

同時押しするスイッチを並べる

1つのスイッチパネルに3つ以上のスイッチを入れる場合です。
部屋(空間)を移動する際に、元いた部屋を消すと同時に次に行く部屋を付ける(あるいはその逆)といった場所にスイッチがあるとき、隣り合う部屋(空間)をスイッチパネル上でも隣り合わせにしておくと、2つ同時押しすればオンオフが一度にできて便利と考えました。
ただし、隣接させられるのは3つの場合で2組なのでその組み合わせを優先して並びにするか、と言う話になります。

子供が使うスイッチを床側にする(参考)

これは一時的な話である上、必要であればスイッチパネルの高さ自体を調整すべき観点なので微妙ですが、書きます。
成長途上の子供(年少〜年中くらい)の手の届くギリギリの高さにスイッチパネルのベースの高さが来ると思われます。スイッチパネルの中でも一番下が早く届くようになりますので、早く一人で操作できるようにさせたい部屋(空間)のスイッチを下にする、と言う考え方です。
例えば、トイレの照明とトイレの換気扇のスイッチであれば照明を下にする(オープンハウスではトイレの換気扇は24時間換気で常時オンの想定のため壁スイッチはなく本体スイッチのみです。この例に該当しません)
子供部屋がある廊下とロフト階段のスイッチなど、が考えられるかもしれません。

設計打ち合わせ(2回目)で最終決定

2回目の打ち合わせでは、1回目の結果を反映した図面をもとに、照明・スイッチ・コンセントの数と配置が想定通りになっているかを読み合わせます。反映漏れや認識相違について指摘して再度修正を依頼します。また、私は間接照明(建築化照明)を取り入れましたが、初回で打ち合わせた内容が配線の都合上そのままでは実現できず2回目ですり合わせが必要でした。ポイントとしては次のとおりです。

1回目の打ち合わせ図面か自分なりの配置図を持っていないと、打ち合わせでの確認が難しい

感覚的には1回目の打ち合わせで設計士さんが手書きで修正したこちらの希望内容の3割程度が図面に反映されていませんでした。(主にコンセントの追加分)
1回目でどのように依頼したかを記憶に頼って思い出すのは厳しいので、1回目の打ち合わせ図面か自分で用意した資料を持参して突き合わせる形式を取った方が良いと思います。

建築化照明は、配線の取り回しスペースが必要なケースがある。

壁の一部を造作し、ライン上の照明具を埋め込んで壁や天井を照らす間接照明(建築化照明)を採用する場合、設置場所によっては配線のスペースを確保するために造作範囲が広くなることがあります。間接照明のための造作が目立ってしまい部屋の開放感や美観を損なうようでは本末転倒とも言えますので、追加の造作についてはそこまでして建築化照明にするのか、別の照明手段を確保するのか、設計士さんと相談することをお勧めします。
私の場合、勾配天井の高い部分を照らすための建築化照明を高い方の壁の通常天井高の付近に想定しましたが、その部分の上下に窓を設置していたため配線スペースが取れず、通常天井高より上部の壁を厚くして配線を通すことになりました。勾配天井と連続する部屋は通常の天井高のため壁の出っ張りがあっても天井の延長とも見えて開放感に影響はないだろうという判断でした。

建築化照明について(我が家の場合)

リビングの勾配天井の四隅に出てくる火打ち梁を利用して、拡散タイプのスポットライトで下側を照らすものと、建築化照明(調光あり)を通常の天井高の高さに上向きに設置して勾配天井の高い部分を照らすようにしました。また、勾配天井の低い方は母屋下がりの関係で一部平天井があるのでそこにダウンライトを配置しました。さらに、照度の不足や将来的に追加ができるようにライティングレールを足しました。

リビングの電気図(H=火打梁中心がスポットライト、間接照明用造作が建築化照明、右のH=2FL+2900がライティングレール)
建築化照明の断面図(これが火打ち梁の上に乗る)

詳細な考慮点は以下の通りです。仕上がりが楽しみな箇所になりました。

スポットライト

  • 勾配天井の上部のダウンライトは球切れ時のメンテナンスができないため、スポットライトと建築化照明を採用しました。
  • 勾配天井の高い側の火打ち梁に下向きに設置して普段使いの照明としました。(低い側はダウンライト)
  • 拡散タイプをお薦めされました(普段使いの普段使いの明かり取りとしてダウンライト同様に使える)。集光タイプは、例えば植栽など浮かび上がらせたい特定の”モノ”に対して使用するものです。

建築化照明(コーブ照明)

  • リビングの幅いっぱいのコーブ照明(光を天井に当てる間接照明)を火打ち梁の上部に設置しました。
  • 照明のあたる先の天井・壁に何もないようにして見た目が良くなるように検討しました。
  • 唯一の懸念点は、照明のすぐ上部の壁に高窓があるので見え方が綺麗ではないだろうということと、照明を設置する造作部分が20cmほど壁から出るため、リビングからみた時に高窓の下縁に被るかもしれないという点です。

ダウンライト

  • 勾配天井の低い方に、母屋下がりの関係で通常高さの平天井があるため通常のダウンライトを設置しました。

ライディングレール

  • 照度の不足や将来的にスポットライトの追加ができるよう、建築化照明と垂直の向きに1本設置しました。
  • 高さが床から2,900mmと高めですが、ロフトのリビング側を腰壁にして開けてあるのでそこから届く想定です。

こんなイメージです。

イメージ図(赤:スポットライト、オレンジ:建築化照明、青:ダウンライト、緑:ライティングレール)

シーリングファンについて

空気を循環させるためにシーリングファンを付けました。リビング内の循環とロフトの換気効果も狙っています。
考慮点としてはファンの羽に照明が当たってできる影で、位置関係によってはチラつきが発生してストレスとなることです。ファンより上にダウンライトなどを設置する場合は、羽の大きさとファンの設置高さにより計算が必要です。(他の方の記事に式が出ていたりします)

我が家は、建築化照明としたので、それとファンの高さの位置関係を確認しました。建築化照明は火打ち梁の上に設置で、ファンが2階の軒高とする予定でファンの方が同じかやや下に来るため、建築化照明の光が直接当たらないと想定しています。

費用計算の考え方

電気関係の打ち合わせの初回(詳細検討1回目)で提示された電気図(そこでマークされた標準設備としての照明・コンセント)を基準に、追加変更分をカウントします。

電気関係の見積もり確認は設計打ち合わせの最終回に、確定は設計打ち合わせ後(すべての仕様の確定後であり変更不可となったタイミング)になります。

  • 設計打ち合わせの終盤になりオプション費用全体を予算と調整していく場面で、最後の最後まで金額が出ないため、以下を参考にあらかじめ概算しておくことをお勧めします。
  • 電気関係については見積もりを見てから設備を削って費用の調整をすることが原則できない、ということです。
  • 我が家の場合、キッチンメーカーの選択を全体の費用見合いで検討していて、電気の見積がないことで総額が読めなくて悩みました。

照明

照明の種類(主にダウンライト、引掛シーリング、ブラケット)ごとに基準の電気図での配置数との個数の差を取ります。増分個数に対してそれぞれのオプション単価をかけます。
また、通常のものをセンサー付き、勾配天井対応、調光機能付きなど上位製品に変更した場合の単価は標準品との差額ではなく、各上位製品の単価で計算します。

コンセント

種類(2口、3口、4口、アース付き2口、TV端子、空配管)ごとに基準の電気図での配置数との個数の差を取ります。増分個数に対してそれぞれのオプション単価をかけます。
部屋間の移動については個数の追加にならないため、たとえばリビングの空配管を別の居室に移動してリビングを空配管なしにした場合、空配管の追加費用はかかりません。

スイッチ

種類ごと(下記のオプション一覧表を参照)に、基準の電気図での配置数との個数の差を取ります。増分個数に対してそれぞれのオプション単価をかけます。

オプション一覧(2022年下期抜粋)

我が家で採用したものを中心に、オプションの相場(2022年下期)を紹介します。

照明・器具

種類価格
ダウンライト(調光なし)¥7,700 〜 ¥8,800
ダウンライト(調光あり)¥12,100 〜 ¥15,400
勾配天井用ダウンライト¥8,800 〜 ¥11,000
人感センサ付ダウンライト *用途による¥13,200 〜 ¥19,800
スポットライト(1台1基)¥13200 〜 ¥15,400
スポットライト(2台1基)¥22,000 〜 ¥26,400
ブラケットライト(屋内用・四角)¥8,800
間接照明ブラケット(棒) 0.63m 〜 1.5m¥15,400 〜 ¥22,000
間接照明用造作工事 コーブ/コーニス照明用(壁・天井向き横方向)¥14,300 / m
間接照明用造作工事 バーチカル照明用(縦方向)¥5,500 / m
ペンダントライト¥13,200 〜 ¥22,000
ダクトレール 1m 〜 3m¥9,900 〜 ¥14,300
シーリングファン(天井下地別途)¥67,000 〜 ¥77,000
インターホン子機(アイホン)¥26,400 / 台
EV充電用屋外コンセント¥33,000
照明・器具追加価格例

コンセント

種類価格
2口コンセント¥4,400
3口コンセント¥5,500
4口コンセント¥7,700
アース付き2口コンセント¥6,600
TV端子付き2口コンセント¥14,300
空配管付き2口コンセント¥15,400
エアコン専用コンセント¥11,000 (100V)
¥13,200 (200V)
コンセント追加価格

スイッチ

種類価格
スイッチ(パイロットなし)¥4,400
3路スイッチ2個(パイロットなし)¥7,700 / セット
スイッチ(パイロット付)¥8,800
3路スイッチ2個(パイロット付)¥13,200 / セット
調光スイッチ¥15,400
人感センサー付スイッチ¥15,400
留守番タイマー付スイッチ¥12,100
スイッチ・コンセントパネルシリーズのアップグレード
(パナソニック アドバンスシリーズ)
¥55,000 / 棟
スイッチ追加価格

オープンハウスには、ネーム入りスイッチ、ほたるスイッチの取り扱いはありません。

電気関係の決め方まとめ

電気関係の決め方は、構造・間取りとは異なり次の傾向があります。

  • 設計士から提示される初期図面は、標準(最低限)の照明・スイッチ・コンセントになっており、使い勝手を考慮した追加の提案は行われない。
  • 設計打ち合わせの終盤に行うため見積もりを確認してから減額調整をするには時間的な余裕がない。

そのため、建築主自身が主体的に使い勝手をシミュレーションし、必要な位置に必要な数の照明・スイッチ・コンセントを追加しなければ、入居してから後悔することになりかねません。

私は、位置の検討をあらかじめ行い打ち合わせに臨みましたが、ざっくり部屋単位などで追加数を指示して打ち合わせで位置を決めることもできると思います。さらに位置についても、配置予定の家具・家電をすべて予定して伝え、それに不都合がないように設計士さんに配置してもらう方法を取れるかもしれません。
いずれにしろ、最終的に建築主が確認した電気図をもって確定となります。

以上、電気関係(照明・コンセント・スイッチ)の決め方(請負契約まで)でした。オープンハウス・ディベロップメントを選択された方の参考になれば幸いです。

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